光と影とテクスチャー

光とテクスチャー
建築とは何なのか?
物理的に言えば、構造物を構築することでその中に空間をつくり出すこと。
では空間と何なのか?
物と物のはざまにあるもの。いや、「もの」としては何もないところ。
なので、建築とは何もないところを作る作業なのでは?とも思っている。
その何もないところは、モノや人や生き物が活動する。
活動するための場を作り出すことが建築だともいえる。
活動する場であれば時間も含めて4次元で考え、空間は時空といえる。
時空という響きには、どこか壮大さを感じる。
時を超えていきたい思いに駆られるのは私だけだろうか?
そして、時を織りなすものに光と影は欠かせない。
光はうつろいながらものに表情を与える。
表情に影響を与えるものに、手触りもある。
建築において、「光」と「影」、そして「テクスチャー」は、
空間に命を吹き込む三位一体の要素。
それぞれが個性を持ちながら、互いに影響しあって、空間体験を豊かにする。
豊かな空間をデザインするには、それらをどう組み合わせるべきかということかと。
ついつい、安易に「普段使っているから」と、同じ材料を使ってしまいがち。
少し反省する出来事があったので書いてみた。
経済効率を重視すると「いつものやつ」で済ませてしまうが、
設計事務所に設計依頼する方々は、もっと広い視野を期待している。(かもしれない)
易きに流れないように、常に問いを忘れずに。日々挑戦は続くのでしょう。
設計に限らず、きっとどの業種でも。