これからの家づくり

ブログ, 仕事のこと

2016.10.01 (土)

北海道出身と言うと、よく「寒くて大変ね~」と言われます。

そうなんです~と答えつつ、「九州も寒いです。」という言葉を飲み込んでいることが多いです。

はじめて九州に来たのは年末で、その寒さにびっくりでした。え!九州なのに!と。

体感温度っていうのは気温だけではなく、いろんなものが関係しています。

専門的なことは、とっても難しく単位もいろんなのが出てきてちんぷんかんぷんです(笑)

テキスト的には

気温、湿度、対流(空気の流れ)、放射(周囲の面温度)

に加えて、代謝量、着衣量、ということになっています。これは必ず覚えること!って感じですね。

でもきっとそれ以外の何かがあるような気がしてなりません。

だって、長崎の冬は寒いんです。

気温は高くて洋服も着て太陽が昇っていて、皮下脂肪も備えているのですが、それでも骨身に染みる寒さがあるんです。きっと海から何かが風に乗って骨身に「ジワリ」と刺さってきているのかもしれません。

逆に北海道は根雪(雪が積もったまま溶けない期間)になってからはそんなに寒くないんです。

いや寒いけど何かが違うんです。体感温度がです。(個人の感想です)

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2月に住宅と健康のシンポジウムに行ってきました。(今頃のご報告で恐縮ですが)

国民総活躍社会を謳う国の政策もからんで、これからは病気にならない家が求められています。(イベント自体に政治の匂いも・・・)

何年か前から取り組みが進められてきました。去年は実験的な条件付きのリフォーム助成金なんかもありました。

屋内の温度差による発病(ヒートショック)が問題視されています。その病気が、建物の断熱化ではたして改良されるのかという実態調査を行うためです。

シンポジウムでは、もともと九州では冬の発病率が北の都道府県より多いことが紹介されていました。(内心、やっぱりか!と思いました)

しかし、九州の家は急激に寒くなるというよりずーっと寒いですよね(笑)

急激な温度差なら北海道の方が大きいはずだけど、ヒートショックが要因と思われる脳梗塞や心臓疾患の発病が冬に増えるのは九州の方がおおいんです。ヒートショックというネーミングにはそぐわないですが。

まだ研究段階のようですが。家の寒さに何か要因があるのでは?ということになっています。私もそう思います。

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それで、国はようやく家の性能を上げなければ!となっています。

ようやくと言うのは、日本は他国よりはるかにおくれているからです。

上記の本

あたらしい 家づくりの教科書
前 真之/岩前 篤/松尾 和也/今泉 太爾/森 みわ/竹内 昌義/伊礼 智/水上 修一/三浦 祐成(共著) (著), 伊藤菜衣子(暮らしかた冒険家) (編集)

amazonでもベストセラーが続いているようです。

一般の方向けにわかりやすい内容ですよ。おすすめです。

左側は専門家向けですが、新しいのが発売されたと聞いています。

HEAT20 設計ガイドブック+PLUS です。

まだこれもきちんと読んでないのに~。買わなければ!日々勉強ですね。

 

先輩設計士の方には

「九州の家は「夏をむねとすべし」だよ」とおっしゃる方や、

「冬の家のすき間風が健康にはいいんだよ」とおっしゃる方もいらっしゃいます。

でも、私は寒いのは苦手ですし、元気で長生きしたいです。

ピンピンぽっくりが夢です。(笑)